【西条昇の浅草歌舞伎史コレクション】猿若町の猿若座の絵本番付
【西条昇の吉本演芸史コレクション】戦前の梅田・花月倶楽部のプログラム
【西条昇の浅草ストリップ史コレクション】カジノ座のストリッパーのマリア・マリの死を伝える週刊実話の記事
手元にある、「週刊実話」昭和46年6月21日号での浅草・カジノ座のストリッパーのマリア・マリの死を伝える記事〈〝おもろい夫婦つかの間 〟ストリッパー マリア・マリの死〉。
十数年にわたってカジノ座のスターとして活躍したマリア・マリが亡くなったことを、彼女の来歴も含めて、2ページの記事で伝えている。
〝おもろい夫婦〟とは、この少し前に彼女が同じカジノ座のコメディアンのはな太郎(ここでは、ハナ・太郎)と結婚していたからだ。
マリア・マリは12歳の時に宇佐美レヴュー団に入団して本格的にアクロバットを習い、その後に少女アクロバットとして在籍したサーカスで一緒だった〝Wけんじ〟の東けんじに紹介されて14歳の時にカジノ座に入ったとは、この記事で初めて知った。
カジノ座と同じ中映が経営していた浅草座のコメディアンだった浅草陣太からは、マリア・マリの死はアパートの2階から転落したのが原因と聞かされていた。ここでは、マリと太郎の夫婦がアパートに帰ると鍵がないので、マリが太郎の肩車で2階の部屋に入ろうとしたが、酔っていた太郎がふらついてひっくり返り、マリが逆さまに落ちて頭を強く打ったのが原因と書かれている。
この記事の出た翌月にはカジノ座で「マリア・マリ追悼公演」が行われたとのことだ。
十数年にわたってカジノ座のスターとして活躍したマリア・マリが亡くなったことを、彼女の来歴も含めて、2ページの記事で伝えている。
〝おもろい夫婦〟とは、この少し前に彼女が同じカジノ座のコメディアンのはな太郎(ここでは、ハナ・太郎)と結婚していたからだ。
マリア・マリは12歳の時に宇佐美レヴュー団に入団して本格的にアクロバットを習い、その後に少女アクロバットとして在籍したサーカスで一緒だった〝Wけんじ〟の東けんじに紹介されて14歳の時にカジノ座に入ったとは、この記事で初めて知った。
カジノ座と同じ中映が経営していた浅草座のコメディアンだった浅草陣太からは、マリア・マリの死はアパートの2階から転落したのが原因と聞かされていた。ここでは、マリと太郎の夫婦がアパートに帰ると鍵がないので、マリが太郎の肩車で2階の部屋に入ろうとしたが、酔っていた太郎がふらついてひっくり返り、マリが逆さまに落ちて頭を強く打ったのが原因と書かれている。
この記事の出た翌月にはカジノ座で「マリア・マリ追悼公演」が行われたとのことだ。
【西条昇の浅草軽演劇史コレクション】昭和39年の週刊漫画ストーリーに掲載された浅草カジノ座のはな太郎のグラビア特集記事
手元にある、「週刊漫画ストーリー」昭和39年9月13日号の白黒グラビア特集〈下町を笑わせる小さな男 ーー浅草・カジノ座のコメディアン〝太郎ちゃん〟〉。
〝太郎ちゃん〟とは、当時、浅草・カジノ座で幕間コントを演じていた、はな太郎(のちにハナ太郎)のことだ。
記事では、浅草軽演劇出身の八波むと志、渥美清、長戸勇に続いて人気者になるだろうと目されると書かれている。
若い頃の唐十郎がこの当時のカジノ座のミトキンとはな太郎のコントに注目し、何度も文章に書いた。
しかし、これだけ一部の注目を集めながら、はな太郎は記事のような人気者になることはなかった。
この1~2年後に起きるトリオ・コントのブームに、やはり軽演劇出身の三波伸介や東八郎のように乗ることが出来なかったのが大きかったのではないか。
はなは昭和50年代には由利徹を中心とした新宿コマ劇場の喜劇公演に出演することが多く、僕はその頃に何度も観ている。
節劇コント的な場面での浪曲師役で本格的な節回しをチラリと披露したり、村のお地蔵さんに扮して舞台の端でずっと動かずにいたと思ったら急に立ち上がってオチになるギャグを良く覚えている。
この記事の頃のはな太郎をカジノ座で観てみたかったなあ。
〝太郎ちゃん〟とは、当時、浅草・カジノ座で幕間コントを演じていた、はな太郎(のちにハナ太郎)のことだ。
記事では、浅草軽演劇出身の八波むと志、渥美清、長戸勇に続いて人気者になるだろうと目されると書かれている。
若い頃の唐十郎がこの当時のカジノ座のミトキンとはな太郎のコントに注目し、何度も文章に書いた。
しかし、これだけ一部の注目を集めながら、はな太郎は記事のような人気者になることはなかった。
この1~2年後に起きるトリオ・コントのブームに、やはり軽演劇出身の三波伸介や東八郎のように乗ることが出来なかったのが大きかったのではないか。
はなは昭和50年代には由利徹を中心とした新宿コマ劇場の喜劇公演に出演することが多く、僕はその頃に何度も観ている。
節劇コント的な場面での浪曲師役で本格的な節回しをチラリと披露したり、村のお地蔵さんに扮して舞台の端でずっと動かずにいたと思ったら急に立ち上がってオチになるギャグを良く覚えている。
この記事の頃のはな太郎をカジノ座で観てみたかったなあ。