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クリスティーナ・アギレラ主演映画「バーレスク」と海外バーレスクショーめぐり [エンタメ]

もう三週間くらい前になるが、歌姫クリスティーナ・アギレラ主演の映画「バーレスク」を見てきた。
アメリカの田舎町からショービジネスでの成功を夢見た女性がひとりでフラリと大都会にやってくる冒頭のシーンやダンサー同士の確執を経てのし上がっていくストーリーは、どこか映画「ショーガール」を思い出した。
舞台となるバーレスクラウンジの立ち退き問題をどうクリアーするかという設定は、うどん屋や食堂の立ち退き問題を軸にすることの多かった往年の吉本新喜劇みたいだし。
要するにこの映画はひたすらアギレラのダイナマイトな歌声とバーレスクショーの場面が見所なのである。
アルバム「バック・トゥー・ベーシックス」のPVでどこか懐かしい匂いのする曲調の歌とダンスを披露し、そのツアーでバーレスクダンサーを登場させたというアギレラは、今回、本格的なバーレスクダンスに挑戦してみせた。
それが、まさにどの曲の場面も見ていてワクワクする楽しい出来に仕上がっていて、何度でも繰り返して見たくなった。
シェールの歌と演技も映画全体をビシッと締めている。
あんなバーレスクラウンジが実際にあったら、すぐにでも見に行くのだが。
実はこの映画の舞台となるバーレスクラウンジは、監督をはじめとするスタッフが往年のパリのラウンジをイメージして作りあげたものだとか。
改めてバーレスクとは何かと問われて、すぐに上手く説明できる人はどのくらいいるだろうか。
Wikipediaによれば、バーレスクとは、性的な笑いのコントやヌードに至らない女性のお色気を強調した踊りを含めたショーのこと、とある。
また、バーレスクダンサーの項目には、局部を見せないストリップダンサー、ヌードダンサーのこと、とあった。
前者ではヌードに至らないとあり、後者では局部を見せないという条件になっていて、同じWikipediaでもやや解釈が異なっている。
この映画のバーレスクは前者の解釈通り、トップレスにならずヌードに至らないセクシーダンスショーであった。
その解釈で言えば、戦前のエノケンたちのカジノフォーリーなどもバーレスクに含まれるのかもしれない。
もっとも、ステージショーのジャンルの中でも、「バーレスク」「レヴュー」「ボードビル」「バラエティー」「軽演劇」「ストリップショー」などは重なり合う部分が多く、明確に分けることは難しい。
後者の解釈で言えば、日本では戦後の帝都座やロック座やフランス座や日劇ミュージックホールなどのショーが含まれるだろう。
要するに局部を見せる「関西ストリップ」が関東のストリップショーでも主流になってから、日本には往年のバーレスクが途絶えたということか。
三年前にラスベガスのフラミンゴホテルで「Xバーレスク」というショーを見たが、これはフライヤーのコピーにトップレス・レヴューとある通り、後者の解釈のショーであった。
ラスベガスのセクシーショーは同様にリビエラの「クレイジーガールズ」もルクソールの「ファンタシー」もパリスの「ウ・ラ・ラー」もトップレス・レヴューだった。
どれも楽しいショーで、「ファンタシー」のDVDを購入してダンサーたちにサインをもらったり、リビエラホテルの前に建っている「クレイジーガールズ」のダンサーたちの後ろ姿のブロンズ像と記念写真を撮ったりした。
ベルリンで見た「ベル・エ・フ」というショーは前者の解釈通り、トップレスにならないセクシーショーで、懐かしいデカダンスな味わいもあり、最もバーレスクらしいと言えるだろう。
今はもうクローズしてしまったようだが、「ベル・エ・フ」は是非もう一度見てみたい、個人的にも大好きなショーである。
パリの「ムーランルージュ」や「リド」や「クレイジーホース」のショーはトップレス有りだが、やはりバーレスクというよりレヴューと言ったほうがしっくりとくるだろう。
90年後半からディタ・フォン・ティースなどの活躍によりアメリカでニューバーレスクがブームとなり、ラスベガスで年に一度、世界一のバーレスクダンサーを決めるコンテストが開かれるようになった。
これは何としても見に行きたいものだ。
2003年には日本から参加したエロチカバンブー嬢が優勝しており、つい数日前に都内でそのエロチカバンブー嬢の主催の高峰秀子さん追悼とジプシー・ローズ・リー生誕100年を記念したバーレスクイベントが行われたとのこと。
次回は是非、行きたいと思う。
草食系と言われる日本の若い男性のみんなには、少子化を食い止めるためにも、映画「バーレスク」や本場のバーレスクショーをどんどん見てもらいたいものである。

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