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シルク・ドゥ・ソレイユのコルテオ、見て来ました [ショー]

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原宿・新ビッグトップのゲートをくぐってエントランスに入ると、いきなり天井に吊り下げられたシャンデリアと、その下のコルテオの絵が描かれたダイハツの車が目に飛び込んできて、何だかワクワクした気分にさせられる。
客席は対面式になっていて、劇場空間の中央にあるステージを挟んで二分されていた。
シルク・ドゥ・ソレイユがラスベガスでやっているLOVEは、開演までスクリーンのカーテンで客席が四分割されていたけど、今回の二分された客席というアイディアも面白いと思ったね。
開演10分くらい前から、クラウンやパフォーマーやミュージシャンたちがそれぞれ演技や演奏をしながら順番に通路に登場して、反対側の客席通路に回っていくんだけど、その様子が二枚の巨大カーテンを通して透けて見えたりして。
開演中も、センターステージの演技をこっち側と向こう側から向かい合って見る形になっていて、向こう側のお客さんたちのリアクションが出演者越しにずっと見えてたりするワケ。
今回のコルテオは、これまでのシルク・ドゥ・ソレイユのツアーショーに比べて、ストーリー性が強く、セリフが多く取り入れられているのが特徴でね。
ベッドで死を迎えようとしている1人のクラウンが、天井から舞い降りた天使に見守られて、自らの葬儀を、今までの人生を、そして最後の舞台を思い描くという設定。
主人公の葬儀に駆けつけてくる、たくさんの友人たち。
その中に、主人公のかつての恋人だった4人の女性がいて、天井から吊り下げられた巨大シャンデリアにぶら下がっての空中アクロバット芸へ。
これがかなりの迫力でね。
空中アクロバット芸もいろいろ見たけど、シャンデリアでやっちゃうってのが面白いよね。
2台のベッドのスプリングを利用してパジャマ姿でトランポリン芸を披露するバウンシング・ベッド、金属性のホイールにつかまってグルグルと回転してみせるシル・ホイール、女性パフォーマーが爪先立ちやフラフープをしながら綱渡り芸をするタイトワイヤー、両手両足を使ってたくさんのリングを同時に回転させるフット・ジャグリング、シーソーを使ったアクロバット芸のティーターボードなどがあって、休憩に。
後半は、空中で男性たちが女性たちを放り投げては受け止める…つまり空中ブランコを手と手でやるようなパラダイスで幕を開け、ハシゴを使ったバランス芸のラダー、細いストラップにつかまった2人の男女による空中アクロバット芸のデュオ・ストラップがあって、箱型の鉄棒でのツアーニクでコルテオのステージはクライマックスを迎える。
主人公がクラウンだけに、コルテオではクラウンが活躍する場面が多くてね。
アンドレ・ザ・ジャイアントみたいなジャイアント・クラウンを中心にしたゴルフのくだりや、額縁セットの中での男女ミゼットのリトル・クラウンとクラウネスらによるテアトロ・インティモとかは、幕間コントみたいな感じで、古き良き時代のヨーロッパのサーカスの世界を思い起こさせてくれるというか。
主人公のドリーマー・クラウンが、大きな風船で空中に浮かんだ女性ミゼットのクラウネスを手の指の先で爪先立ちさせたかと思えば、客席に向かって飛ばしたりするヘリウム・ダンスも面白かったな~。
ふわふわ空中に浮かんだクラウネスの足が自分の頭上に近づいてきた観客はその両足をポーンと上にバウンドさせることで、彼女の空中散歩に協力する形になっていて。
大きな風船を客席の観客たちにバウンドさせる趣向はいくつかのステージで見たことあるけど、それを女性ミゼットの足でやっちゃうという発想が凄いよね。
シルクのツアーショーの中で、コルテオはかなり好きなほうかも。
アクロバット芸自体はそれほど大がかりなものはないんだけどね。
全体を通して、バロックや教会文化やピカソをはじめとする名画からインスピレーションを受けたというセットやショーの世界観に引き込まれた感じかな。
演出のダニエル・フィンジ・パスカに拍手だね。
コルテオは5月5日でいったん東京公演を終え、名古屋、大阪、福岡、仙台を回って、また東京に帰ってくるとか。
多分、また見に行くと思うよ~。


僕、西条昇はコルテオをはじめとするシルク・ドゥ・ソレイユのステージについて、エンタメ評論家・ショービズ評論家として、どんどん原稿を書いていきたいと思っています。
雑誌・新聞関係の皆さま、ステージ関係の皆さまのご連絡をお待ちしております~。
プロフィール欄にある担当者のアドレスから、よろしくです。
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