ジャニーズは歌が下手というイメージについて [ジャニーズ]
世間の人々ってのは、一度、固定したイメージを持ってしまうと、なかなかそれを変えようとはしないもんなんだよねー。
例えば、僕がジャニーズの話をすると、今まで何人もの人に「でも、ジャニーズって歌が下手ですよねー」とか「何で、ジャニーズは歌の指導にあんまり力を入れないんですかねえ？」なんて言われたことがある。
実際、世間には、ジャニーズと言えば歌が下手というイメージを持っているかたは多いんじないのだろうか。
まあ、そういった方々には、やはりSMAPの中居くんとかの歌の印象が強く残っているんだと思う。
中居くん自身が自らの歌唱力について笑いのネタにしてるしね。
シブがき隊のメンバーだった薬丸くんも著書の中で、俺ら3人とも歌が下手だったって認めてたりするし。
でも、一方では、渋谷すばるくんや錦戸亮くんや藪宏太くんみたいな歌の上手いジャニーズもいるワケでね。
まず、押さえておくべきなのは、ジャニーさんは歌手を育てているのではなく、歌に加えて踊り、演技、アクション、トーク、司会、笑い、殺陣、楽器などの出来るエンターティナーを育て続けてきたということなのではないかな。
歌、踊り、演技などの要素を含んだ総合芸術であるミュージカルの演じられるエンターティナーという意味でね。
日本の芸能界では、歌手と言えば東海林太郎さんに代表されるように直立不動で歌うものであって、踊りや芝居やコントや司会はそれぞれのプロがやればいいという考えが戦前から根強くあったんだよね。いわゆる分業制ってやつね。
だから、ジャニーさんが昭和30年代半ば過ぎという時代に、＜歌って踊って、しかもカッコイイ＞という初代「ジャニーズ」を結成して、彼らに映画の演技やらTVバラエティーのコントやらミュージカルの舞台やらの仕事をさせたのは、当時としては画期的なことだったのだ。
女性タレントでは、少し前からナベプロのザ・ピーナッツが歌だけでなく踊りやコントにも取り組んでいたけども。
アメリカでは、歌手が踊ったりコメディを演じたりトークをしたり、コメディアンが歌い踊ったり楽器を演奏したり、ということが当たり前なワケで。
アメリカで生まれ育ったジャニーさんには、それがエンターティナーってものなんだという思いがあったんだろうなー。
ジャニーさんが、歌、演技、コメディ、トークなどの出来る日本の先輩エンターティナーとして笠置シヅ子、美空ひばり、森光子といった方々をとてもリスペクトされている理由もそこにあるのではないか。
そりゃ、もちろん、歌、踊り、演技その他の芸能が全て上手くこなせるのに越したことはないとは思うけど、人によって得意なもの苦手なものがあってもいいんじゃないかなー。苦手なものを得意なものでカバーしてもいいワケだし。本人の魅力で弱点を愛嬌にしてしまうケースもあるし。
中居くんにしても、歌は苦手でも、その分、司会やトーク、コントなんかのバラエティー能力という大きな武器があるワケでしょ。ドラマ「砂の器」以来、得意な演技のパターンも作ったしね。
シブがき隊でも、その後に薬丸くんは司会、本木くんは演技という分野で才能が花開いたワケだし。
要するに、総合格闘家なワケだから、パンチはプロボクサーとかキックは空手選手とかの技術に適わなくても、どんなジャンルの相手にも対応ができて、最後は投げてから絞めて勝つみたいな必勝パターンを持っていればいいんじゃないのかな。
だから、例えば歌の部分だけで、アーティストと言われるような人たちと比較しても、あんまり意味がないと思うんだー。
ジャニーズの場合、グループでデビューする場合が多いから、グループの各メンバーがそれぞれの得意なもので互いにカバーし合ったりして、総合点で勝負すればいいワケだ。体操の団体競技みたいにね。KAT-TUNとかは、そういった意味で凄くいいグループだよね。
踊りでも、同じジャニーズの中に、亀梨くんやジョーイくんみたいにビンビンに踊れるタレントもいれば、V6の森田くんみたいに物凄く身体が固くて「今までダマしダマし踊ってきた」というタイプもいるってことでいいんだと思うよ。
それで、ジャニーズのタレントを中心にして「SHOCK」「SUMMARY」「滝沢演舞城」といったクオリティーの高いエンターテイメント・ショーが出来ちゃうワケだしね。
充分っしょ？
それでもジャニーズの歌の下手さが気になるっていうかたには、タッキーの「DREAM BOY」や光一くんの「Endless SHOCK」のDVD、特にメイキングの部分を見てほしいなー。
彼らのエンターティナーとしての幅広さやプロ意識の高さが見た人に伝わると思うんだけど。
僕としては一芸に秀でたタイプの人も大好きだし、総合的なエンターティナー・タイプの人も大好きなんだよねー。
