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【西条昇の浅草エンタメ日記】浅草・木馬亭でのイッツフォーリーズ「唄のある風景」劇中劇「カフェーの夜」 [エンタメ]

作曲家の故・いずみたくによって1977年に作られたミュージカル劇団「イッツフォーリーズ」が、作曲家・佐々紅華が大正6年に日本で初めてミュージカルと銘打って浅草で上演した「カフェーの夜」を劇中劇で演じるということで、浅草・木馬亭「唄のある風景」に足を運んだ。
佐々紅華は昭和初期に「君恋し」「浪花小唄」「神田小唄」の作曲を手掛けたほか、大正中期の浅草オペラにも多くの作品を提供している。
共にヒットメイカーでありつつミュージカルを志向していたという二人の作曲家が時空を超えてコラボしたとも言えるだろう。
舞台は、エレピの置かれた小さな喫茶店に、壁にぶち当たった若い作曲家が訪れるところから始まる。
作曲家がエレピで様々な時代のヒット曲を弾くうちに、女店主のいる喫茶店ごと時間旅行をしていくという設定。
その流れで、大正まで遡り、「カフェーの夜」になる。
「カフェーの夜」は、日比谷公園の松本楼を訪れる当時の人々の人間模様や風俗をスケッチ風に描いたもので、佐々の作詞・作曲による「洋食の歌」「喧嘩の歌」「おてくさんの歌」「飲ん兵衛の歌」はコミカルで軽い楽しさがあり、確かにオペラというよりミュージカルのニュアンスに近いように思う。
俳優たちは、佐々の手による時代がかった台詞を嫌みなくテンポよく、こなしていた。
時間旅行をする喫茶店に美空ひばりや笠置シヅ子が訪ねてきたりする展開にやや強引さは感じたが、歌の中での客席通路を多用した俳優たちの動かし方が上手かったな。
「雲の上団五郎一座」が劇中劇を見せるために作られた喜劇であるのと同様、「唄のある風景」も劇中劇「カフェーの夜」を如何に見せるかということから作られたのだろう。
カーテンコールでは、「見上げてごらん夜の星を」「世界は二人のために」「手の平を太陽に」などのいずみたくメドレーも。
今日24日まで上演されている。
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