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「ジャニーズ」を解くキーワード①は「外国から見たニッポン」だ! [ジャニーズ]

「ジャニーズ」という芸能、つまりジャニー喜多川氏の作りだすエンターテイメントを注意深く見てみると、<ジャポネスク>=<和>をモチーフにしたものがやたらに多いことに気付くと思うんだけど。
「SHOCK」や「SUMMARY」にも必ずジャポネスクのショー場面があるし、「滝沢演舞城」も3部以外は完全な和物ショーだったし。
ジャニーズ・アイドルの歌う曲にも、<和>のテイストの入ってるものがたくさんあるでしょ?
あれはどうしてなんだろと思ったことはありませんかー?
僕はそこにこそ、ジャニーズを読み解くカギが隠されてると思っているワケですよ。
ちょっと、具体例を挙げてみましょっか。
80年代に「シブがき隊」が歌った「スシ食いねェ!」「アッパレ! フジヤマ」「サムライ・ニッポン」などの曲名。
90年代初めに活躍した「忍者」というグループ名。
その忍者が歌った「GEISHA」という曲名。
90年代末に京都のシアター1200で連続上演されていたジャニーズ・ファンタジー「KYO TO KYO」という題名とその内容。
関ジャニ∞による一連のオオサカン・ポップス。
・・・皆さん、何か気がつきませんかー?
スシ、フジヤマ、サムライ、ニンジャ、ゲイシャ、KYOTO、OSAKA・・。
はい、もう気付きましたよねー。
上に挙げたキーワードは、すべて、外国のかたが「日本」という国から連想するフレーズの数々ですな。
我々日本人だって、「中国」と聞いて何を思い浮かべるかって言えば、ラーメン、ギョウザ、万里の長城、三国志、人民服、北京、上海・・ってところでしょ。
「フランス」と言えば、パリの凱旋門、エッフェル塔、ワイン、フランス料理、芸術の都、ナポレオン、ジダン、ボンジュール・・とかね。
そんな感じで、外国の方々にとっての「日本」と言えば、やはり未だに上に挙げたフレーズを思い浮かべると思うんだよね。
サッカーの高原選手がドイツに移籍して、付けられたキャッチフレーズが「スシ・ボンバー」だったし。
今回のワールドカップ直前にホームのドイツが日本との親善試合で2:2の引き分けに持ち込まれた時の現地の新聞の見出しが「ドイツは日本にスシにされた」だったからね。なんじゃそりゃ!?
ヒデが最初にセリエAに行った時は「ナカータはニンジャだ!」って言われてたし。
イチローにしたって、よく「サムライ」とか言われてるでしょ。
日本には本当に今でも侍や忍者がいるって信じてる海外のかたも多いらしいしね。
ハリウッド映画にも、こうした題材のものが多いよねー。
トム・クルーズの「ラスト・サムライ」とか。
スピルバーグ製作総指揮で、チャン・ツィイーが日本の芸者に扮した「SAYURI」とか。
かつてショー・コスギ主演でヒットしたニンジャ映画シリーズとか。
リドリー・スコット監督が大阪でロケをした「ブラック・レイン」とか。
そんで、これらの映画で描かれてる「日本」や「日本人」って、我々日本人が見たら違和感を覚えるようなところがあって。
あくまで、<外国から見たニッポン>って視点で描かれてるんだよね。
日本という国に対するエキゾチックなイメージがかなり入っちゃってるというか。
ジャニーズに話を戻すと、この<外国から見たニッポン>というのはジャニーズに当てはめてみても、非常に重要なキーワードだと思うワケさ。
ていうのは、そもそも、ジャニーさんてかたが、アメリカのロサンゼルスで日系二世として生まれて幼少期を向こうで過ごされたかたなワケでしょ。
それで、日本とアメリカが戦争を始めたんで、一時帰国されて。
戦後にまたロスに渡って青春時代を向こうのエンターテイメントを見ながら過ごされた後に、今度は進駐軍サイドの立場で再来日を果たして。
米大使館関連の仕事をされながら、今の原宿の代々木体育館周辺にあった、日本人はオフリミット=立ち入り禁止の占領軍専用住宅地だったワシントン・ハイツのアパートに住んで、ハイツ内のグラウンドで近くの代々木中学の少年たちに野球を教えるようになり、それがのちのジャニーズ結成の母体になった、と。
つまり、ジャニーさんて、純粋な日本人の血を受け継いで生まれながら、日本という国を常に客観的に外側から見て生きてこられたというかただと思うんだよね。
日本人にとっての日本という国の良いところも分かりつつ、外人から日本を見た時のエキゾチックなイメージも充分に理解できる運命にあったかたというか。
だから、ジャニーさんの作る和物ショーって、歌舞伎とかの日本の伝統芸能をそのままストレートにやるんじゃなくて、そうしたテイストも取り入れつつ、ラスベガスのステージで演じられるジャポネスクの場面みたいな感じに作られてるでしょ。和洋折衷みたいなね。
そうした要素っていうのは、常にジャニーさんが何かをクリエイトされるうえで、根底にあると思うし、こだわりの部分になってるんだと思う。
そのこだわりの部分を歌で具現化する役割を担ったグループの系譜が、シブがき隊、忍者、関ジャニ∞ってことになるんじゃないのかなー。
忍者の歌った「日本ブギ」(作詞・秋元康)って曲なんか、まさに<外国から見たニッポン>をそのまま歌にしたような曲で、スシ、テンプラ、シャブシャブ、スキヤキ、フジヤマ・・なんてフレーズがバンバン出てくるからね。
そう言えば、少年隊にも「日本よいとこ摩訶不思議」(作詞作曲・野村義男)って曲があったなー。この曲名なんか、ジャニーさんの視点をズバリ言い表してると思うよ。
まあ、ステージにジャポネスクを取り入れるのには「世界で通用するエンターテイメントを・・」という狙いもあるんだろうけどね。
あと、基本的にジャニーさんて日本の歴史が好きなんだと思うんだー。
ミュージカル映画「ウエストサイド物語」を見て、この設定を白虎隊に置き換えてやってみたい・・と思ったのがジャニーズ結成のキッカケということだし。
「KYO TO KYO」とか「滝沢演舞城」第1部も日本の歴史が題材になってたし。
「光GENJI」のバックで踊ってたユニットの名前が「平家派」(若き日の反町隆史も野口隆史という名で在籍)だからね。源氏と平家だもん。
「少年隊」にしても、幕末の戊辰戦争時に会津藩の隣国の二本松藩が白虎隊に倣って結成した、11歳から18歳までの少年たちによる「二本松少年隊」ってのが存在したワケだし。
関ジャニの「浪花いろは節」で、いろはにほへとをラップにするっていうのもジャニーさんのアイディアなんだけど。
その頃、ジャニーさんにお会いしたら、「西条さん、いろはにほへと・・って、誰が作ったか、ご存知ですかー?」なんて、おっしゃってたっけなー。
僕が「確か、弘法大師じゃなかったですかー」って言うと、「そう言われてますけどねー、実際は死刑囚というか罪人が作ったらしいですよ」と。
ご自分で調べてられたみたいだったし、相当な歴史好き人間という印象を受けたけどね。
まあ、この<外国から見たニッポン>がジャニーズという芸能のベースになってるという説は、まだ僕しか言ってないと思うよー。
ジャニーズのグループが、服部良一氏が作編曲した「三味線ブギ」「山寺の和尚さん」や、服部氏が作って笠置シヅ子が歌った「買物ブギ」「たよりにしてまっせ」、美空ひばりの歌をリメイクした「お祭り忍者」「りんご白書」「おーい! 車屋さん」といった和物ソングを歌うのには、また別の理由もあるんだけど、それはまた別の記事に譲ることにしよっかなー。
 
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