【西条昇メディア掲載情報】モグライダーについての私のコメント部分を紹介

私、西条昇が今年のM-1グランプリについてコメントした毎日新聞デジタル版の記事〈今年のM－1は「安定感」VS「一発」　モグライダーに注目〉は有料記事でしたので、私が注目するモグライダーについてのコメント部分の一部を紹介しておきます。
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　いくつかずつネタを見てきた中で、ハマれば強いなあと思っているのはモグライダーです。彼らのネタを見た時、コント５５号（萩本欽一さん、坂上二郎さん）みたいと思った。ネタの構造がほぼ同じといってもいい。
　「森進一」は、赤いジャケットのボケ（ともしげ）が、自分で「森進一さんて元気がないですよね」とネタを振って、「おはようございます、森進三です」「こんにちは、森進二です」「こんばんは、森進一です」と朝から夜に元気がなくなっていく様子を順番にやっていく。更に「タクシーに乗る時は森進1.5」「弁当食べる時は森進2.5」と段取りを加えて、それを自分が間違えてしまう。それがボケで間違えているのか本当に間違えているのか、見てる人には虚実皮膜で、それが55号の二郎さんのようで。
　「マイケルじゃんけん」は、マイケル・ジャクソンの叫びをじゃんけんに置き換えてボケが体を動かすのを、ツッコミ（芝）が「グーとパー入れ替えて」と言うなどして、ボケがますます混乱していく。
　これは55号の「吉祥寺音頭」（欽ちゃんが二郎さんに「吉祥寺音頭」の振付を頼み、二郎さんはいろんな踊りを踊らされ、二郎さんが混乱する）、見てる人は台本どおりのボケではなく、その場で混乱しているように見えて、よけいに笑いが爆発する。それに近い笑いの取り方をしている。
本当に混乱しているんだというドキュメンタリー感が伝わればいいと思うし、そういう笑いを若手でやる人ってもうこの何十年も見てなかった気がする。