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【西条昇の70年代アイドル論】〈不遇の天才〉青木美冴 [アイドル]

1975年8月に山口洋子 作詞、井上忠夫 作曲の名曲「うれしい体験」でCBSソニーから中学三年生の時にデビューした青木美冴は、青山ミチや朱里エイコに匹敵するパンチ力と表現力とノリのある歌声を持っていたが、アイドル歌手としては遂に大ブレークすることはなかった。
これはデビューした時期が悪かったとしか言いようがない。彼女の才能と時代が上手くマッチしなかったのだ。
1976年の春に出演した公開収録の音声を聴くと、一曲めの「うれしい体験」はもちろん、二~四曲めの「ヴァケイション」「すてきな16才」「子供じゃないの」という弘田三枝子も歌ったアメリカンポップスのナンバーも上手いの何の!
途中のMCで、アイドル雑誌で水着になるのが何とも嫌だと語ったり、性格がアイドルの仕事に向いていない部分もあったのかもしれない。
76年の後半から新曲も発売されなくなり、80年代に入って彼女の才能を知る近田春夫や新田一郎と組んだ曲も発表したが、これもブレークには至らず…。
ぜひ、現在の彼女の歌声を聴いてみたいものだ。
https://youtu.be/RAT7T08btdI
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