無表情ハンド・ダンスを思わずやってみたくなる「UP & OVER IT!」効果について

エンタメ評論家の西条昇です。

先日、動画サイトで見つけたスザンヌ・クリーリーとピーター・ハーディングの2人によるパフォーマンスデュオ「UP & OVER IT!」について書いたが、すでに彼らの無表情ハンド・ダンスは世界中の人たちから注目されており、“なんちゃってハンド・ダンス”ながらも思わず「やってみた」という各国の2人組による動画が日々、増加中なのだ。

まあ、自分たちも真似してみたくなるという気持ちは良く分かる。

曲も軽快でノリノリだし、あのリズムを自分たちなりに刻んでいるだけで楽しくなってくるのではないか。

とは言え、あのハンド・ダンスは足でリズムを刻むアイリッシュダンスの応用であって、実力派アイリッシュ・ダンサーであるクリーリー＆ハーディングだからこそ、あそこまで見事なパフォーマンスが出来るのだろう。

http://www.youtube.com/watch?v=iANRO3I30nM

ほとんどの“なんちゃってハンド・ダンサー”たちの動画が表面的にチャレンジしてみただけで満足という「安い」仕上がりになってしまっているのも致し方のないところと言える。

そんな中、ある意味で健闘している“なんちゃってハンド・ダンス”の動画を2つ見つけた。

1つめは、他にもいくつかの「なりきり系」の動画を撮ったりしている男女によるもので、まず、バックの絵や飾り物、カットの切り替え、編集なんかもかなりソレっぽく再現している。

2人のなりきり無表情ぶりもなかなかのものだ。

導入部までは「お、結構、出来るのかな・・・？」と思いきや、ハンド・ダンスが始まった途端、ズタズタボロボロの汚いリズム音になる「全然ダメじゃん」という“出来なさぶり”が逆に面白かった。

http://www.youtube.com/watch?v=p8b8AvtvqM0&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=6HgKRqaxSmM&feature=related

もう1つは、女性2人によるもので、彼女たちは最初から難しいハンド・ダンスのテクニックを真似るのを諦め、単純な振付けや決めポーズの組み合わせで楽しく見せることに成功している。

http://www.youtube.com/watch?v=gIzmpQy8NSo&feature=related

特に右側の女性の顔芸ぶりが楽しい。

あくまで、プロフェッショナルなクリーリー＆ハーディングとは違い、＜安い素人芸＞であることに変わりはないんだけどね。

タグ：UP & OVER IT! ハンド・ダンス アイリッシュダンス パフォーマンス アメリカズ・ゴット・タレント ブリテンズ・ゴット・タレント エンタメ評論 西条昇 YouTube